公務員の嗜み

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公務員の資産運用やライフハック、趣味などについての雑記ブログです。

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公務員の不動産投資

 今夜の話題は、公務員の不動産投資についてです。

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不動産投資



 まず最初にことわっておきたいのが、公務員をカモにしようとする質の悪い不動産業者はたくさんいるので、そういうものには絶対に引っかからないようにしていただきたい、と強く願っていることをご理解いただいたうえでお読みください。

 

〇こんな人に読んでほしい

・不動産投資に興味がある

・公務員で、ある程度資産を持っている

・公務員で本業以外の収入が欲しい

 

〇目次

・公務員が投資することのできる不動産の4つの要件

・私の保有する不動産概要

・公務員が不動産投資をするメリット・デメリット

・実際に不動産を持ってみて思ったこと

 

・公務員が投資することのできる不動産の4つの要件

 公務員をしていると、副業禁止の法律があることから、本業以外の収入を得ることができないため、給与所得以外に収入を得ることができないと考えがちです。これが私が、公務員がFIREするのが難しいと考える理由の一つなのですが、株式や債券、不動産から得られる収入は一定要件を抑えれば可能です。公務員をしながらFIREを目指す方には役に立つ内容だと思うので、ちょっとお目通しいただければ幸いです。

 まず公務員が投資することのできる不動産の4つの要件ですが、人事院規則を一部抜粋すると、

(1)不動産の賃貸が次のいずれかに該当する場合
  イ 独立家屋の賃貸については、独立家屋の数が5棟以上であること。
  ロ 独立家屋以外の建物の賃貸については、貸与することができる独立的に区画された一の部分の数が10室以上であること。

(3)不動産又は駐車場の賃貸に係る賃貸料収入の額(これらを併せて行つている場合には、これらの賃貸に係る賃貸料収入の額の合計額)が年額500万円以上である場合

5 「人事院が定める場合」は、次に掲げる場合とする。
  一 不動産又は駐車場の賃貸に係る自営を行う場合で、次に掲げる基準のいずれにも適合すると認められるとき。
  (2) 入居者の募集、賃貸料の集金、不動産の維持管理等の不動産又は駐車場の賃貸に係る管理業務を事業者に委ねること等により職員の職務の遂行に支障が生じないことが明らかであること。

 

 とされており、かみ砕くと、

 

①建物の数が5棟以上となると副業禁止規定に抵触してしまいます。

 公務員は副業禁止の法律があり、独自に自営を行ってはならないとされているため、事業規模での不動産経営はできません。その「事業規模」という要件の一つがこの5棟以上の経営であるため、必然的に戸建て、アパートにかかわらず4棟以下の物件しか持つことができません。

 

②部屋数が10室以上となると副業禁止規定に抵触してしまいます。

 上記同様、事業規模とみなされるのが部屋数にして10室以上とされているため、必然的に公務員は戸建て、アパートにかかわらず9室以下の物件しか持つことができません。

 

③年間の家賃収入が500万円以上となると副業禁止規定に抵触してしまいます。

 上記同様、事業規模とみなされるのが家賃総額として500万円以上とされているため、必然的に公務員は戸建て、アパートにかかわらず家賃収入が499万9999円以下の物件しか持つことができません。

 

④管理会社に管理を委託しないと副業禁止規定に抵触してしまいます。

 職務に専念する義務があるので、物件の管理(家賃の徴収など)は自分で行う自主管理ではなく管理会社に委託する必要があります。管理会社の委託費用は全国的に総家賃の5%(+税)くらいのところが多いと思います。

 

・私の保有する不動産概要

 さて、上記を踏まえたうえで私が保有している物件についてご紹介します。

 

所在地:長崎県長崎市

保有棟数:1

物件種類:木造アパート

部屋数:8室(うち4室空室)

年間家賃(満室想定家賃):1,722,000円(3,258,000円)

※実際には、管理会社に管理業務を委託しているので、上記金額から5%(+税)がひかれた金額が収入になります。

 

 満室想定でも、上記4要件を満たしています。将来的にはまずこの物件を満室経営にして、安定収入を得つつ、より理想に近い物件(4棟9室以下で家賃収入が500万円に近い物件)が売りに出た際は、本物件を売って、そちらを買いたいと思っています。

 

・公務員が不動産投資をするメリット・デメリット

 公務員が不動産投資をするメリットは何といっても、給与以外に安定した収入が得られることです。副業が認められていない公務員が収入を増やす数少ない手段が不動産投資です。仮に病気やけがなどのアクシデントにより収入が途絶えても、不動産が勝手に家賃を稼いでくれるという安心感は心の安定を生んでくれます。また、仕事で嫌なことがあっても、最悪やめても他に収入がある、FIREする際も安定した収入がすでにある状況というのは非常に心強いものがあります。また、公務員は与信、つまりお金が借りやすいことも公務員が不動産投資に向いていることの一つと言えるでしょう(私は借金は嫌なのでキャッシュ一括で買っていますが)。よく不動産投資の醍醐味としてレバレッジ(てこ)をきかせられることをあげられるかたがいらっしゃいます。少ない自己資金でも物件を担保に、高い与信を利用して銀行から借り入れをして不動産を買うことができるのは株などの投資とは違った側面であると考えられます。

 一方で、デメリットは勉強が必要なこと、まとまった資金が必要なこと、(わずかながら)自分の自由時間が減ることがあげられます。不動産投資は、投資と言いながらも経営に近い感覚の事業であると私は考えていて、法律をはじめとして、いろんなことを勉強しておかないと投資することはお勧めできません。勉強が嫌いだったり、手間暇が惜しい人は不動産などには手を出さず、預貯金だけで生活することをお勧めします。また不動産は、(少なくとも私には)非常に大きな(私の今持っている物件でも1000万は軽く超えています)金額が動くので、そもそもそれだけの資産がない方や大きな金額を動かすことに抵抗のある方には向きません。さらに不動産”経営”と考えると普段の管理は管理会社に委託できますが、物件のメンテナンスや確定申告など自分の時間を使ってやることがこまごまとあります。自分の時間単価を考えて行動しないと割に合わない投資になることも考えられます。

 

・実際に不動産を持ってみて思ったこと

 私の不動産を持った最初の動機は、FIREしたり選択肢を広げるためにはお金が必要だなあ、でも公務員は副業は禁止されているし、なにか収入を上げる手段はないかなあ、と考えていてたどり着いた解の一つでした。でも実際に物件を探しているうちにだんだん楽しくなってきて、法律周りのことやノウハウを勉強するのが楽しくなってきて、じゃあ実際に買ってみよう!となったわけです。知的好奇心が旺盛で、大きな金額を動かすことにも抵抗がないような方は不動産投資に向いているかもしれません。逆に勉強なんて嫌だ、できるだけ楽して稼ぎたい、大きな資産を持ってない、大きな金額を動かすのが怖い、という方は不動産投資には向いていないと思います。

 しかしながら、公務員が不動産投資をするメリットでも書きましたが、不動産収入がある、というのは心の安定も生み出してくれます。放っておいても月に10数万円余計にお金が入ってくるというのは余裕を生み出してくれます。万人にはお勧めできるものではありませんが、趣味感覚で勉強などを楽しめる方には非常にやりがいのある趣味になりますよ。

 最後にしつこいようですが、公務員をカモにしようとしている不動産業者はたくさんいます!絶対に引っかからないように気を付けてください。

 

 ではではー。

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