公務員の嗜み

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公務員の資産運用やライフハック、趣味などについての雑記ブログです。

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NISAについて

 

この記事を読んでほしい方

  • 選挙に行くのを面倒だと思っている方
  • NISA、つみたてNISAについてよく知らない方

ある政党代表代行の発言

 ある政党代表代行は、テレビ番組で金融所得に関する税率を「せめて30%、国際水準並みにしていく」と発言して、低中所得者層が積み立てるNISAの取り扱いについて問われて、「同じようにかける」と述べたことが、ネットでも話題になっています。この方は、この発言についてフェイスブックで年収1億円超の富裕層への課税を念頭に置いたものだとした上で、「私の舌足らずの発言によって、誤解を生じたことについては深くおわび申し上げます」と謝罪する事態になっています。その政党の代表はツイッターに「一部幹部の発言が誤解を招いている」として、同党は「将来不安解消の観点から、NISAやつみたてNISAについて、制度拡充を訴えている」、「課税強化は考えていない」と表明しています。

そもそもNISAって何?

 TVCMなども流れているので聞いたことくらいはある方が多いと思われます。通常、株式や投資信託などの金融商品に投資をした場合、これらを売却して得た利益や受け取った配当に対して20.315%の税金がかかります。
NISAは、「NISA口座(非課税口座)」内で、毎年一定金額(新規投資額で毎年120万円が上限)の範囲内で購入したこれらの金融商品から得られる利益が5年間非課税になる、つまり、税金がかからなくなる制度です。
 イギリスのISA(Individual Savings Account=個人貯蓄口座)をモデルにした日本版(Nippon)ISAということでNISAというらしいです。

  • つみたてNISA

 つみたてNISAとは、特に少額(年間40万円が限度)からの長期(なんと20年!!)・積立・分散投資を支援するための非課税制度です(2018年1月からスタート)。

 つみたてNISAの対象商品は、手数料が低水準、頻繁に分配金が支払われないなど、長期・積立・分散投資に適した公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)に限定されています。私は今はNISAからつみたてNISAに移行していますが、その理由として一番メリットと考えているのが20年間の非課税期間があることです。NISAは5年であることを考えると4倍の期間、所得に課税されません!例えば私が投資しているS&P500は過去30年の年率平均リターンに換算すると+9.3%で成長してきました。実際の株式投資には配当(インカムゲイン)も加わりますので、S&P500指数のトータルリターン(総収益)は年率平均で二桁だったということです。もちろん、未来のことは誰もわかりませんから、今後も同じように成長していくかは未知数です。しかしながら、過去の実績を見る限り、プラス成長していく可能性が高いことはご理解いただけたかと思います。このプラスのリターンに対して20年間非課税というのは非常にありがたい制度です。通常であれば利益の20.315%が税金としてひかれるのに対して、つみたてNISAなら20年間利益のまるまるすべてが自分のものになるのです。つみたてNISA万歳。

 

 これらの非課税口座へ課税するという発言は、制度をそもそもよく理解していないのではないかと思われます。政治家がどのくらい個人資産を持っているのかわかりませんが、少額非課税制度に興味を持たない程度にはお金を持っているか、投資に回すお金がないんだろうなと思われます。議員の資産公開法では、本人名義の土地、定期預金、有価証券などが対象となっていますが、もっとも基本的な資産である普通預金が対象に入っていません。また名義が本人でなければ、その資産について公開する必要はありません。

 検索してみると、くだんの発言をした議員の資産は土地課税標準額494万円、建物課税標準額248万円、預貯金等総額0円で、総額741万円とのこと。預貯金0円て、生活できるんでしょうか。心配になります。ぜひ、少額非課税口座の存在を教えてあげて、資産形成に役立てていただきたいと思います。

NISAを使った資産形成

 少額非課税口座を使った資産形成について運用成績を見ていきましょう。NISAの条件は、銘柄コード1557SPDR S&P500ETFで1,192,920円を2年間運用したところ、2,076,000円になりましたので、その利益は約+883,080円(約+74%)ここに対して20.315%の税金がかかるはずだったので、179,353円の税金が0円になりました!実際には分配金もあるので18万円以上のおトクです!

 では、つみたてNISAはどうか、ということになりますが、仮に満額の年間40万円を積み立て、20年間ほったらかしにしたとします。過去30年のS&Pの年率平均リターン+9.3%が続いたとした場合(さすがにかなり楽観的なシナリオですが)20年後には236万8444円になります。利益は196万8444円ですのでここから本来は39万9889円が税金としてひかれることになります。実際には分配金の利益にも課税されるはずだったので40万円以上の税金が0円になります。しかもこれは1年間分の投資による減税です。つみたてNISAの投資可能期間は2018年から2037年の20年間です。単純に計算すると40万円×20年間=800万円もおトクです!

NISAを使っているものの感想

 NISA、つみたてNISAとも資産形成には非常に役立つ制度だと感じています。また、話題のNISAに課税するという発言のおかしさも伝わったと思います。半チャーハン大盛りくらい矛盾しています。預金0円では少額非課税口座を使った資産形成について知らないのも無理はないかもしれません(しつこい)。同党は「将来不安解消の観点から、NISAやつみたてNISAについて、制度拡充を訴えている」、「課税強化は考えていない」と表明していることから、その政党に1票を投じるのも自由です。なんにせよ、皆様、今日は投票に行きましょう。

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何はともあれ、投票に行きましょう



 今朝はこの辺で。ではではー。

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